何故私は彼女を殺し、その肉を食らったのか。

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024| 再会予定日
「再来週の日曜日、二十二日はお休みをいただきたいのですが」
「なんでだ。わざわざ休みを取るような理由でもあるのか」
 あからさまに不機嫌な顔で、店長は私に尋ねた。
 店に入って三ヶ月半、私は週七日勤務で、一日たりとも休んでいない。凝った肩が痛くて重くて、今にも破裂しそうだった。なのに店長のこの反応。たった一日休むことすら私は認めてもらえないのだろうか。そういえば、と私はホールの様子を思い出しながら考える。そういえば、みんな毎日出勤している。誰も勤務を休んでいない。そんな事実に直面すると、休暇を申請する方が間違っているかのように思えてくるから恐ろしい。
 自分の声からみるみる力が失せていくのを感じながら、私は店長に答えた。
「家の用事で出かけるので、お休みをいただきたいのですが」
「休んでる場合じゃないだろ。休んでる間もお客さんは来るんだぞ」
「申し訳ありません。親戚の結婚式なので……」
「結婚式ならもっと前から分かってるだろうに……」
 そう言いながらも店長は、事務所の壁掛けカレンダーの二十二日に丸をつけ、私の源氏名を書き込んだ。

 その日はサークル『ブランジァン』がオフイベントを開催する。
 私に休暇は必要ない。休日なんてほしくない。だけど星野さんに会える日だけは、どんな嫌味を言われても休まないわけにはいかなかった。
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